捺した後のハンコ、お手入れはされていますか?
おそらく多くの方が、捺したあとすぐケースに入れるなどして保存しているかと思われます。
ですが、朱肉がついたまま放置しておきますと、朱肉の油成分によってハンコが変色し、欠けやすくなってしまいます。
柘のハンコを例に挙げれば、木材を加工している柘は隙間に朱肉が入り込みやすく、油によって印材がもろくなってしまうのです。
ぜひ、ご自分のお使いになっているハンコの印面をよく観察してみてください。
隙間に、朱肉が入り込んだまま放置してはいませんか?
ハンコを長く使うためにも、普段の手入れはとても大事です。
大切なハンコであればこそ、大切に管理して頂きたく思います。
では、どうしたらいいのか。
難しいことはありません。
印面についた朱肉を取り除けばいいのです。
手ぬぐいやティッシュなど柔らかい布に軽く押し付け、時計回り、反時計回りとハンコを回転させながらふき取るのがコツです。
隙間に入り込んでいるものは、歯ブラシで。新品のものよりは、使い古して毛が柔らかくなったものがいいです。
あまり力を入れすぎるとハンコを傷つけてしまいますので、ほどほどの強さで少しずつ落としてください。
間違っても、針の先端やとがったものでつついてとらないでください。
印面を傷つけてしまい、文字が破損する恐れがあります。
ですがどれだけ努力しても、すべての朱肉が取れるわけではありません。
材質にもよりますが、すでに印材に染み込んで乾燥してしまった朱肉はどうしても残ってしまいます。
大事なのは、少しでも長持ちさせるために、普段からお手入れを欠かさないことです。
そうすれば、何十年経ってもあなたの「分身」であり続けられることでしょう。
さらに、ハンコの保管方法にも注意が必要です。
印材は極度の乾燥を嫌います。場合によってはひび割れの原因となることがありますので、冬場の暖房、夏のクーラーによる乾燥には十分気を付けてください。
温度変化が少ない場所を選び、密閉性の高い印鑑ケースに入れて保存するのが理想です。
Comments